第2章 温泉の保護(第3条―第12条)/温泉法


(昭和二十三年七月十日法律第125号)

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最終改正:平成一三年六月二七日法律第72号


   第2章 温泉の保護

(土地の掘削の許可)
第3条  温泉をゆう出させる目的で土地を掘削しようとする者は、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に申請してその許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、掘削に必要な土地を掘削のために使用する権利を有する者でなければならない。
 都道府県知事は、温泉を工業用に利用する目的で第1項の申請をした者に対して同項の許可をしようとするときは、あらかじめ経済産業局長に協議しなければならない。

(許可の基準)
第4条  都道府県知事は、前条第1項の許可の申請があつたときは、当該申請が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、同項の許可をしなければならない。
 当該申請に係る掘削が温泉のゆう出量、温度又は成分に影響を及ぼすと認めるとき。
 前号に掲げるもののほか、当該申請に係る掘削が公益を害するおそれがあると認めるとき。
 申請者がこの法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であるとき。
 申請者が第7条第1項第3号の規定により前条第1項の許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であるとき。
 申請者が法人である場合において、その役員が前2号のいずれかに該当する者であるとき。
 都道府県知事は、前条第1項の許可をしないときは、遅滞なく、その旨及びその理由を申請者に書面により通知しなければならない。

(許可の有効期間等)
第5条  第3条第1項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して二年とする。
 都道府県知事は、第3条第1項の許可に係る掘削の工事が災害その他やむを得ない理由により当該許可の有効期間内に完了しないと見込まれるときは、環境省令で定めるところにより、当該許可を受けた者の申請により、一回に限り、二年を限度としてその有効期間を更新することができる。

(工事の完了又は廃止の届出)
第6条  第3条第1項の許可を受けた者は、当該許可に係る掘削の工事を完了し、又は廃止したときは、遅滞なく、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
 前項の規定による届出があつたときは、第3条第1項の許可は、その効力を失う。

(許可の取消し等)
第7条  都道府県知事は、次に掲げる場合には、第3条第1項の許可を取り消すことができる。
 第3条第1項の許可に係る掘削が第4条第1項第1号又は第2号のいずれかに該当するに至つたとき。
 第3条第1項の許可を受けた者が第4条第1項第3号又は第5号のいずれかに該当するに至つたとき。
 第3条第1項の許可を受けた者がこの法律の規定又はこの法律の規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
 都道府県知事は、前項第1号又は第3号に掲げる場合には、第3条第1項の許可を受けた者に対して、公益上必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

(原状回復命令)
第8条  都道府県知事は、第3条第1項の許可に係る掘削が行われた場合において、当該許可を取り消したとき、又は当該掘削が行われた場所に温泉がゆう出しないときは、その許可を受けた者に対して原状回復を命ずることができる。同項の許可を受けないで温泉をゆう出させる目的で土地を掘削した者に対しても、同様とする。

(増掘又は動力の装置の許可)
第9条  温泉のゆう出路を増掘し、又は温泉のゆう出量を増加させるために動力を装置しようとする者は、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に申請してその許可を受けなければならない。
 第4条から前条までの規定は、前項の増掘又は動力の装置の許可について準用する。この場合において、第4条第1項第1号及び第2号、第5条第2項、第6条第1項並びに第7条第1項第1号中「掘削」とあるのは「増掘又は動力の装置」と、前条中「掘削が行われた場合」とあるのは「増掘又は動力の装置が行われた場合」と、「当該掘削」とあるのは「当該増掘若しくは動力の装置」と、「温泉をゆう出させる目的で土地を掘削した者」とあるのは「温泉のゆう出路を増掘し、又は温泉のゆう出量を増加させるために動力を装置した者」と読み替えるものとする。

(温泉の採取の制限に関する命令)
第10条  都道府県知事は、温泉源を保護するため必要があると認めるときは、温泉源から温泉を採取する者に対して、温泉の採取の制限を命ずることができる。
 都道府県知事は、工業用に利用する目的で温泉を採取する者に対して、前項の命令をするときは、あらかじめ経済産業局長に協議しなければならない。

(環境大臣への協議等)
第11条  都道府県知事は、第3条第1項又は第9条第1項の規定による処分をする場合において隣接都府県における温泉のゆう出量、温度又は成分に影響を及ぼすおそれがあるときは、あらかじめ環境大臣に協議しなければならない。
 環境大臣は、前項の規定による協議を受けたときは、関係都府県の利害関係者の意見を聴かなければならない。

(他の目的で土地を掘削した者に対する措置命令)
第12条  都道府県知事は、温泉をゆう出させる目的以外の目的で土地が掘削されたことにより温泉のゆう出量、温度又は成分に著しい影響が及ぶ場合において公益上必要があると認めるときは、その土地を掘削した者に対してその影響を防止するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
 都道府県知事は、法令の規定に基づく他の行政庁の許可又は認可を受けて土地を掘削した者に対して前項の措置を命じようとするときは、あらかじめ当該行政庁と協議しなければならない。

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