第1章 総則(第1条―第6条)/絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律
(平成四年六月五日法律第75号)
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最終改正:平成一五年六月二〇日法律第99号
第1章 総則
(目的)
第1条
この法律は、野生動植物が、生態系の重要な構成要素であるだけでなく、自然環境の重要な一部として人類の豊かな生活に欠かすことのできないものであることにかんがみ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存を図ることにより良好な自然環境を保全し、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
(責務)
第2条
国は、野生動植物の種(亜種又は変種がある種にあっては、その亜種又は変種とする。以下同じ。)が置かれている状況を常に把握するとともに、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のための総合的な施策を策定し、及び実施するものとする。
2
地方公共団体は、その区域内の自然的社会的諸条件に応じて、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のための施策を策定し、及び実施するよう努めるものとする。
3
国民は、前2項の国及び地方公共団体が行う施策に協力する等絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に寄与するように努めなければならない。
(財産権の尊重等)
第3条
この法律の適用に当たっては、関係者の所有権その他の財産権を尊重し、住民の生活の安定及び福祉の維持向上に配慮し、並びに国土の保全その他の公益との調整に留意しなければならない。
(定義等)
第4条
この法律において「絶滅のおそれ」とは、野生動植物の種について、種の存続に支障を来す程度にその種の個体の数が著しく少ないこと、その種の個体の数が著しく減少しつつあること、その種の個体の主要な生息地又は生育地が消滅しつつあること、その種の個体の生息又は生育の環境が著しく悪化しつつあることその他のその種の存続に支障を来す事情があることをいう。
2
この法律において「希少野生動植物種」とは、次項の国内希少野生動植物種、第4項の国際希少野生動植物種及び次条第1項の緊急指定種をいう。
3
この法律において「国内希少野生動植物種」とは、その個体が本邦に生息し又は生育する絶滅のおそれのある野生動植物の種であって、政令で定めるものをいう。
4
この法律において「国際希少野生動植物種」とは、国際的に協力して種の保存を図ることとされている絶滅のおそれのある野生動植物の種(国内希少野生動植物種を除く。)であって、政令で定めるものをいう。
5
この法律において「特定国内希少野生動植物種」とは、次に掲げる要件のいずれにも該当する国内希少野生動植物種であって、政令で定めるものをいう。
一
商業的に個体の繁殖をさせることができるものであること。
二
国際的に協力して種の保存を図ることとされているものでないこと。
6
環境大臣は、前3項の政令の制定又は改廃に当たってその立案をするときは、中央環境審議会の意見を聴かなければならない。
(緊急指定種)
第5条
環境大臣は、国内希少野生動植物種及び国際希少野生動植物種以外の野生動植物の種の保存を特に緊急に図る必要があると認めるときは、その種を緊急指定種として指定することができる。
2
環境大臣は、前項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)をしようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
3
指定の期間は、三年を超えてはならない。
4
環境大臣は、指定をするときは、その旨及び指定に係る野生動植物の種を官報で公示しなければならない。
5
指定は、前項の規定による公示の日の翌々日からその効力を生ずる。
6
環境大臣は、指定の必要がなくなったと認めるときは、指定を解除しなければならない。
7
第2項、第4項及び第5項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。この場合において、第5項中「前項の規定による公示の日の翌々日から」とあるのは、「第7項において準用する前項の規定による公示によって」と読み替えるものとする。
(希少野生動植物種保存基本方針)
第6条
環境大臣は、中央環境審議会の意見を聴いて希少野生動植物種の保存のための基本方針の案を作成し、これについて閣議の決定を求めるものとする。
2
前項の基本方針(以下この条において「希少野生動植物種保存基本方針」という。)は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する基本構想
二
希少野生動植物種の選定に関する基本的な事項
三
希少野生動植物種の個体(卵及び種子であって政令で定めるものを含む。以下同じ。)及びその器官(譲渡し等に係る規制等のこの法律に基づく種の保存のための措置を講ずる必要があり、かつ、種を容易に識別することができるものであって、政令で定めるものに限る。以下同じ。)並びにこれらの加工品(種を容易に識別することができるものであって政令で定めるものに限る。以下同じ。)の取扱いに関する基本的な事項
四
国内希少野生動植物種の個体の生息地又は生育地の保護に関する基本的な事項
五
保護増殖事業(国内希少野生動植物種の個体の繁殖の促進、その生息地又は生育地の整備その他の国内希少野生動植物種の保存を図るための事業をいう。第4章において同じ。)に関する基本的な事項
六
前各号に掲げるもののほか、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する重要事項
3
環境大臣は、希少野生動植物種保存基本方針について第1項の閣議の決定があったときは、遅滞なくこれを公表しなければならない。
4
第1項及び前項の規定は、希少野生動植物種保存基本方針の変更について準用する。
5
この法律の規定に基づく処分その他絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のための施策及び事業の内容は、希少野生動植物種保存基本方針と調和するものでなければならない。
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