第2節 個体の捕獲及び個体等の譲渡し等の禁止(第9条―第19条)/絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律
(平成四年六月五日法律第75号)
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最終改正:平成一五年六月二〇日法律第99号
第2節 個体の捕獲及び個体等の譲渡し等の禁止
(捕獲等の禁止)
第9条
国内希少野生動植物種及び緊急指定種(以下この節及び第54条第2項において「国内希少野生動植物種等」という。)の生きている個体は、捕獲、採取、殺傷又は損傷(以下「捕獲等」という。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一
次条第1項の許可を受けてその許可に係る捕獲等をする場合
二
生計の維持のため特に必要があり、かつ、種の保存に支障を及ぼすおそれのない場合として環境省令で定める場合
三
人の生命又は身体の保護その他の環境省令で定めるやむを得ない事由がある場合
(捕獲等の許可)
第10条
学術研究又は繁殖の目的その他環境省令で定める目的で国内希少野生動植物種等の生きている個体の捕獲等をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
2
前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、環境大臣に許可の申請をしなければならない。
3
環境大臣は、前項の申請に係る捕獲等について次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、第1項の許可をしてはならない。
一
捕獲等の目的が第1項に規定する目的に適合しないこと。
二
捕獲等によって国内希少野生動植物種等の保存に支障を及ぼすおそれがあること。
三
捕獲等をする者が適当な飼養栽培施設を有しないことその他の事由により捕獲等に係る個体を適切に取り扱うことができないと認められること。
4
環境大臣は、第1項の許可をする場合において、次の各号に掲げる当該許可の区分に応じ、当該各号に定めるときは、その必要の限度において、その許可に条件を付することができる。
一
次号に規定する許可以外の許可 国内希少野生動植物種等の保存のため必要があると認めるとき。
二
第30条第1項の事業に係る譲渡し又は引渡しのためにする繁殖の目的で行う特定国内希少野生動植物種の生きている個体の捕獲等についての許可 特定国内希少野生動植物種の個体の繁殖を促進して希少野生動植物種の保存に資するため必要があると認めるとき。
5
環境大臣は、第1項の許可をしたときは、環境省令で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。
6
第1項の許可を受けた者のうち法人であるものその他その許可に係る捕獲等に他人を従事させることについてやむを得ない事由があるものとして環境省令で定めるものは、環境省令で定めるところにより、環境大臣に申請をして、その者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者であることを証明する従事者証の交付を受けることができる。
7
第1項の許可を受けた者は、その者若しくはその者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者が第5項の許可証若しくは前項の従事者証を亡失し、又はその許可証若しくは従事者証が滅失したときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣に申請をして、その許可証又は従事者証の再交付を受けることができる。
8
第1項の許可を受けた者又はその者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者は、捕獲等をするときは、第5項の許可証又は第6項の従事者証を携帯しなければならない。
9
第1項の許可を受けて捕獲等をした者は、その捕獲等に係る個体を、適当な飼養栽培施設に収容することその他の環境省令で定める方法により適切に取り扱わなければならない。
10
環境大臣は、第30条第1項の事業に係る譲渡し又は引渡しのためにする繁殖の目的で行う特定国内希少野生動植物種の生きている個体の捕獲等についての第1項の許可をし、又は第4項の規定によりその許可に条件を付そうとするときは、あらかじめ農林水産大臣に協議しなければならない。
(捕獲等許可者に対する措置命令等)
第11条
環境大臣は、前条第1項の許可を受けた者が同条第9項の規定に違反し、又は同条第4項の規定により付された条件に違反した場合において、次の各号に掲げる当該許可を受けた者の区分に応じ、当該各号に定めるときは、飼養栽培施設の改善その他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
一
次号に規定する者以外の者 国内希少野生動植物種等の保存のため必要があると認めるとき。
二
第30条第1項の事業に係る譲渡し又は引渡しのためにする繁殖の目的で行う特定国内希少野生動植物種の生きている個体の捕獲等についての前条第1項の許可を受けた者 特定国内希少野生動植物種の個体の繁殖を促進して希少野生動植物種の保存に資するため必要があると認めるとき。
2
環境大臣は、前条第1項の許可を受けた者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律に基づく処分に違反した場合において、次の各号に掲げる当該許可を受けた者の区分に応じ、当該各号に定めるときは、その許可を取り消すことができる。
一
次号に規定する者以外の者 国内希少野生動植物種等の保存に支障を及ぼすと認めるとき。
二
前項第2号に掲げる者 特定国内希少野生動植物種の個体の繁殖を促進して希少野生動植物種の保存に資することに支障を及ぼすと認めるとき。
3
環境大臣は、第1項第2号に掲げる者に対し、同項の規定による命令をし、又は前項の規定により許可を取り消そうとするときは、あらかじめ農林水産大臣に協議しなければならない。
(譲渡し等の禁止)
第12条
希少野生動植物種の個体等は、譲渡し若しくは譲受け又は引渡し若しくは引取り(以下「譲渡し等」という。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一
次条第1項の許可を受けてその許可に係る譲渡し等をする場合
二
特定国内希少野生動植物種の個体等の譲渡し等をする場合
三
国際希少野生動植物種の器官及びその加工品であって本邦内において製品の原材料として使用されているものとして政令で定めるもの(以下「原材料器官等」という。)並びにこれらの加工品のうち、その形態、大きさその他の事項に関し原材料器官等及びその加工品の種別に応じて政令で定める要件に該当するもの(以下「特定器官等」という。)の譲渡し等をする場合
四
第9条第2号に規定する場合に該当して捕獲等をした国内希少野生動植物種等の個体若しくはその個体の器官又はこれらの加工品の譲渡し等をする場合
五
第20条第1項の登録を受けた国際希少野生動植物種の個体等又は第20条の3第1項本文の規定により記載をされた同項の事前登録済証に係る原材料器官等の譲渡し等をする場合
六
希少野生動植物種の個体等の譲渡し等をする当事者の一方又は双方が国の機関又は地方公共団体である場合であって環境省令で定める場合
七
前各号に掲げるもののほか、希少野生動植物種の保存に支障を及ぼすおそれがない場合として環境省令で定める場合
2
環境大臣は、前項第6号又は第7号の環境省令を定めようとするときは、農林水産大臣及び経済産業大臣に協議しなければならない。
(譲渡し等の許可)
第13条
学術研究又は繁殖の目的その他環境省令で定める目的で希少野生動植物種の個体等の譲渡し等をしようとする者(前条第1項第2号から第7号までに掲げる場合のいずれかに該当して譲渡し等をしようとする者を除く。)は、環境大臣の許可を受けなければならない。
2
前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、環境大臣に許可の申請をしなければならない。
3
環境大臣は、前項の申請に係る譲渡し等について次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、第1項の許可をしてはならない。
一
譲渡し等の目的が第1項に規定する目的に適合しないこと。
二
譲受人又は引取人が適当な飼養栽培施設を有しないことその他の事由により譲受け又は引取りに係る個体等を種の保存のため適切に取り扱うことができないと認められること。
4
第10条第4項の規定は第1項の許可について、同条第9項の規定は第1項の許可を受けて譲受け又は引取りをした者について、前条第2項の規定は第1項の環境省令の制定又は改廃について準用する。この場合において、第10条第9項中「その捕獲等に係る個体」とあるのは、「その譲受け又は引取りに係る個体等」と読み替えるものとする。
(譲渡し等許可者に対する措置命令)
第14条
環境大臣は、前条第1項の許可を受けた者が同条第4項において準用する第10条第9項の規定に違反し、又は前条第4項において準用する第10条第4項の規定により付された条件に違反した場合において、希少野生動植物種の保存のため必要があると認めるときは、飼養栽培施設の改善その他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
(輸出入の禁止)
第15条
特定国内希少野生動植物種以外の国内希少野生動植物種の個体等は、輸出し、又は輸入してはならない。ただし、その輸出又は輸入が、国際的に協力して学術研究をする目的でするものその他の特に必要なものであること、国内希少野生動植物種の本邦における保存に支障を及ぼさないものであることその他の政令で定める要件に該当するときは、この限りでない。
2
特定国内希少野生動植物種以外の希少野生動植物種の個体等を輸出し、又は輸入しようとする者は、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第228号)第48条第3項又は第52条の規定により、輸出又は輸入の承認を受ける義務を課せられるものとする。
(違法輸入者に対する措置命令等)
第16条
経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法第52条の規定に基づく政令の規定による承認を受けないで特定国内希少野生動植物種以外の希少野生動植物種の個体等が輸入された場合において必要があると認めるときは、その個体等を輸入した者に対し、輸出国内又は原産国内のその保護のために適当な施設その他の場所を指定してその個体等を返送することを命ずることができる。
2
環境大臣及び経済産業大臣は、外国為替及び外国貿易法第52条の規定に基づく政令の規定による承認を受けないで特定国内希少野生動植物種以外の希少野生動植物種の個体等を輸入した者からその個体等がその承認を受けないで輸入されたものであることを知りながら第12条第1項の規定に違反してその個体等の譲受けをした者がある場合において、必要があると認めるときは、その者に対し、輸出国内又は原産国内のその保護のために適当な施設その他の場所を指定してその個体等を返送することを命ずることができる。
3
経済産業大臣が第1項の規定による命令をした場合又は環境大臣及び経済産業大臣が前項の規定による命令をした場合において、その命令をされた者がその命令に係る返送をしないときは、経済産業大臣又は環境大臣及び経済産業大臣(第52条において「経済産業大臣等」という。)は、自らその個体等を前2項に規定する施設その他の場所に返送するとともに、その費用の全部又は一部をその者に負担させることができる。
(陳列の禁止)
第17条
希少野生動植物種の個体等は、販売又は頒布をする目的で陳列をしてはならない。ただし、特定国内希少野生動植物種の個体等、特定器官等、第9条第2号に該当して捕獲等をした国内希少野生動植物種等の個体若しくはその個体の器官若しくはこれらの加工品、第20条第1項の登録を受けた国際希少野生動植物種の個体等又は第20条の3第1項本文の規定により記載をされた同項の事前登録済証に係る原材料器官等の陳列をする場合その他希少野生動植物種の保存に支障を及ぼすおそれがない場合として環境省令で定める場合は、この限りでない。
(陳列をしている者に対する措置命令)
第18条
環境大臣は、前条の規定に違反して希少野生動植物種の個体等の陳列をしている者に対し、陳列の中止その他の同条の規定が遵守されることを確保するため必要な事項を命ずることができる。
(報告徴収及び立入検査)
第19条
次の各号に掲げる大臣は、この法律の施行に必要な限度において、それぞれ当該各号に規定する者に対し、希少野生動植物種の個体等の取扱いの状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、希少野生動植物種の個体の捕獲等若しくは個体等の譲渡し等、輸入若しくは陳列に係る施設に立ち入り、希少野生動植物種の個体等、飼養栽培施設、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
一
環境大臣 第10条第1項若しくは第13条第1項の許可を受けている者又は販売若しくは頒布をする目的で希少野生動植物種の個体等の陳列をしている者
二
環境大臣及び経済産業大臣 特定国内希少野生動植物種以外の希少野生動植物種の個体等で輸入されたものの譲受けをした者
三
経済産業大臣 特定国内希少野生動植物種以外の希少野生動植物種の個体等を輸入した者
2
前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3
第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
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