第1節 鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の規制(第8条―第18条)/鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律
(平成十四年七月十二日法律第88号)
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鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律(大正七年法律第32号)の全部を改正する。
第1節 鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の規制
(鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の禁止)
第8条
鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一
次条第1項の許可を受けてその許可に係る捕獲等又は採取等をするとき。
二
第11条第1項の規定により狩猟鳥獣の捕獲等をするとき。
三
第13条第1項の規定により同項に規定する鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をするとき。
(鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可)
第9条
学術研究の目的、鳥獣による生活環境、農林水産業又は生態系に係る被害の防止の目的、第7条第2項第5号に掲げる特定鳥獣の数の調整の目的その他環境省令で定める目的で鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をしようとする者は、次に掲げる場合にあっては環境大臣の、それ以外の場合にあっては都道府県知事の許可を受けなければならない。
一
第28条第1項の規定により環境大臣が指定する鳥獣保護区の区域内において鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をするとき。
二
希少鳥獣の捕獲等又は希少鳥獣のうちの鳥類の卵の採取等をするとき。
三
その構造、材質及び使用の方法を勘案して鳥獣の保護に重大な支障があるものとして環境省令で定める網又はわなを使用して鳥獣の捕獲等をするとき。
2
前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、環境大臣又は都道府県知事に許可の申請をしなければならない。
3
環境大臣又は都道府県知事は、前項の許可の申請があったときは、当該申請に係る捕獲等又は採取等が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第1項の許可をしなければならない。
一
捕獲等又は採取等の目的が第1項に規定する目的に適合しないとき。
二
捕獲等又は採取等によって鳥獣の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあるとき(生態系に係る被害を防止する目的で捕獲等又は採取等をする場合であって、環境省令で定める場合を除く。)。
三
捕獲等又は採取等によって生態系の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあるとき。
四
捕獲等又は採取等に際し、住民の安全の確保若しくは環境省令で定める区域(以下「指定区域」という。)の静穏の保持に支障を及ぼすおそれがあるとき。
4
環境大臣又は都道府県知事は、第1項の許可をする場合において、その許可の有効期間を定めるものとする。
5
環境大臣又は都道府県知事は、第1項の許可をする場合において、鳥獣の保護、生態系の保護又は住民の安全の確保及び指定区域の静穏の保持のため必要があると認めるときは、その許可に条件を付することができる。
6
環境大臣又は都道府県知事は、特定鳥獣保護管理計画が定められた場合において、当該特定鳥獣保護管理計画に係る特定鳥獣について第1項の許可をしようとするときは、当該特定鳥獣保護管理計画の達成に資することとなるよう適切な配慮をするものとする。
7
環境大臣又は都道府県知事は、第1項の許可をしたときは、環境省令で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。
8
第1項の許可を受けた者のうち、国、地方公共団体その他適切かつ効果的に同項の許可に係る捕獲等又は採取等をすることができるものとして環境大臣の定める法人は、環境省令で定めるところにより、環境大臣又は都道府県知事に申請をして、その者の監督の下にその許可に係る捕獲等又は採取等に従事する者(以下「従事者」という。)であることを証明する従事者証の交付を受けることができる。
9
第1項の許可を受けた者は、その者又は従事者が第7項の許可証(以下単に「許可証」という。)若しくは前項の従事者証(以下単に「従事者証」という。)を亡失し、又は許可証若しくは従事者証が滅失したときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣又は都道府県知事に申請をして、許可証又は従事者証の再交付を受けることができる。
10
第1項の許可を受けた者又は従事者は、捕獲等又は採取等をするときは、許可証又は従事者証を携帯し、国又は地方公共団体の職員、警察官その他関係者から提示を求められたときは、これを提示しなければならない。
11
第1項の許可を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなった場合は、環境省令で定めるところにより、許可証又は従事者証(第4号の場合にあっては、発見し、又は回復した許可証若しくは従事者証)を、環境大臣又は都道府県知事に返納しなければならない。
一
次条第2項の規定により許可が取り消されたとき。
二
第87条の規定により許可が失効したとき。
三
第4項の規定により定められた有効期間が満了したとき。
四
第9項の規定により許可証又は従事者証の再交付を受けた後において亡失した許可証又は従事者証を発見し、又は回復したとき。
12
第1項の許可を受けた者は、第4項の規定により定められた許可の有効期間が満了したときは、環境省令で定めるところにより、その日から起算して三十日を経過する日までに、その許可に係る捕獲等又は採取等の結果を環境大臣又は都道府県知事に報告しなければならない。
13
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成四年法律第75号)第4条第3項に規定する国内希少野生動植物種及び同法第5条第1項に規定する緊急指定種に係る第1項の鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等については、同法第10条第1項の許可を受けたとき、又は同法第54条第2項の規定により国の機関が環境大臣に協議をしたとき若しくは地方公共団体が環境大臣に協議しその同意を得たときは、第1項の許可(環境大臣に係るものに限る。)を受けることを要しない。
(許可に係る措置命令等)
第10条
環境大臣又は都道府県知事は、前条第1項の規定に違反して許可を受けないで鳥獣の捕獲等若しくは鳥類の卵の採取等をした者又は同条第5項の規定により付された条件に違反した者に対し、次に掲げる場合は、当該違反に係る鳥獣を解放することその他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
一
鳥獣の保護のため必要があると認めるとき。
二
生態系の保護のため必要があると認めるとき。
三
捕獲等又は採取等に際し、住民の安全の確保若しくは指定区域の静穏の保持のため必要があると認めるとき。
2
環境大臣又は都道府県知事は、前条第1項の許可を受けた者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律に基づく処分に違反した場合において、前項各号に掲げるときは、その許可を取り消すことができる。
(狩猟鳥獣の捕獲等)
第11条
次に掲げる場合には、第9条第1項の規定にかかわらず、第28条第1項に規定する鳥獣保護区、第34条第1項に規定する休猟区その他生態系の保護又は住民の安全の確保若しくは静穏の保持が特に必要な区域として環境省令で定める区域以外の区域(以下「狩猟可能区域」という。)において、狩猟期間(次項の規定により限定されている場合はその期間とし、第14条第1項の規定により延長されている場合はその期間とする。)内に限り、環境大臣又は都道府県知事の許可を受けないで、狩猟鳥獣の捕獲等をすることができる。
一
次条、第14条から第17条まで及び次章第1節から第3節までの規定に従って狩猟をするとき。
二
次条、第14条から第17条まで、第36条及び第37条の規定に従って、次に掲げる狩猟鳥獣の捕獲等をするとき。
イ 法定猟法以外の猟法による狩猟鳥獣の捕獲等
ロ 垣、さくその他これに類するもので囲まれた住宅の敷地内において銃器を使用しないでする狩猟鳥獣の捕獲等
2
環境大臣は、狩猟鳥獣(鳥類(狩猟鳥獣のうちの鳥類に限る。)のひなを含む。以下「対象狩猟鳥獣」という。)の保護を図るため必要があると認めるときは、狩猟期間の範囲内においてその捕獲等をする期間を限定することができる。
3
第3条第3項の規定は、前項の規定による狩猟期間の限定について準用する。
(対象狩猟鳥獣の捕獲等の禁止又は制限)
第12条
環境大臣は国際的又は全国的な対象狩猟鳥獣の保護の見地から、特に保護を図る必要があると認める対象狩猟鳥獣がある場合には、次に掲げる禁止又は制限をすることができる。
一
区域又は期間を定めて当該対象狩猟鳥獣の捕獲等を禁止すること。
二
区域又は期間を定めて当該対象狩猟鳥獣の捕獲等の数を制限すること。
三
当該対象狩猟鳥獣の保護に支障を及ぼすものとして禁止すべき猟法を定めてこれにより捕獲等をすることを禁止すること。
2
都道府県知事は、地域の対象狩猟鳥獣の保護の見地から、特に保護を図る必要があると認める対象狩猟鳥獣がある場合には、前項の禁止又は制限に加え、同項各号に掲げる禁止又は制限をすることができる。
3
都道府県知事は、前項の禁止又は制限をし、又はこれを変更しようとするときは、環境大臣に届け出なければならない。
4
第9条第1項の許可を受けた者又は従事者は、第1項又は第2項の規定による禁止又は制限にかかわらず、当該許可に係る捕獲等をすることができる。
5
第2条第6項の規定は第1項の規定による禁止又は制限について、第4条第3項及び第7条第4項の規定は第2項の規定による禁止又は制限について準用する。
(環境省令で定める鳥獣の捕獲等)
第13条
農業又は林業の事業活動に伴い捕獲等又は採取等をすることがやむを得ない鳥獣若しくは鳥類の卵であって環境省令で定めるものは、第9条第1項の規定にかかわらず、環境大臣又は都道府県知事の許可を受けないで、環境省令で定めるところにより、捕獲等又は採取等をすることができる。
2
第3条第3項の規定は、前項の環境省令について準用する。
(特定鳥獣に係る特例)
第14条
都道府県知事は、特定鳥獣が狩猟鳥獣であり、かつ、その狩猟期間が第11条第2項の規定により限定されている場合において、当該特定鳥獣に係る特定鳥獣保護管理計画の達成を図るため特に必要があると認めるときは、その狩猟期間の範囲内で、当該特定鳥獣に関し、同項の規定により限定された期間を延長することができる。
2
都道府県知事は、特定鳥獣が狩猟鳥獣である場合において、当該特定鳥獣に係る特定鳥獣保護管理計画の達成を図るため特に必要があると認めるときは、その都道府県の区域内で、環境大臣が当該特定鳥獣に関し行う第12条第1項の規定による禁止又は制限の全部又は一部を解除することができる。
3
第4条第3項、第7条第4項及び第12条第3項の規定は第1項の規定による期間の延長及び前項の規定による禁止又は制限の解除について、同条第4項の規定は前項の規定による禁止又は制限の解除について準用する。
(指定猟法禁止区域)
第15条
環境大臣又は都道府県知事は、特に必要があると認めるときは、次に掲げる区域について、それぞれ鳥獣の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあると認める猟法(以下「指定猟法」という。)を定め、指定猟法により鳥獣の捕獲等をすることを禁止する区域を指定猟法禁止区域として指定することができる。
一
環境大臣にあっては、全国的な鳥獣の保護の見地からその鳥獣の保護のため必要な区域
二
都道府県知事にあっては、地域の鳥獣の保護の見地からその鳥獣の保護のため必要な当該都道府県内の区域であって前号の区域以外の区域
2
環境大臣又は都道府県知事は、前項の規定による指定をするときは、その旨並びにその名称、区域及び存続期間を公示しなければならない。
3
第1項の規定による指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。
4
指定猟法禁止区域内においては、指定猟法により鳥獣の捕獲等をしてはならない。ただし、環境大臣又は都道府県知事の許可を受けて当該許可に係る捕獲等をする場合は、この限りでない。
5
環境大臣又は都道府県知事は、第11項において準用する第9条第2項の申請があったときは、当該申請に係る捕獲等が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、前項の許可をしなければならない。
一
指定猟法による捕獲等によって鳥獣の保護に支障を及ぼすおそれがあるとき。
二
指定猟法による捕獲等によって生態系の保護に支障を及ぼすおそれがあるとき。
6
環境大臣又は都道府県知事は、第4項の許可をする場合において、鳥獣の保護又は生態系の保護のため必要があると認めるときは、その許可に条件を付することができる。
7
第4項の許可を受けた者は、その者が第11項において読み替えて準用する第9条第7項の指定猟法許可証(以下単に「指定猟法許可証」という。)を亡失し、又は指定猟法許可証が滅失したときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣又は都道府県知事に申請をして、指定猟法許可証の再交付を受けることができる。
8
第4項の許可を受けた者は、指定猟法により鳥獣の捕獲等をするときは、指定猟法許可証を携帯し、国又は地方公共団体の職員、警察官その他関係者から提示を求められたときは、これを提示しなければならない。
9
第4項の許可を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなった場合は、環境省令で定めるところにより、指定猟法許可証(第3号の場合にあっては、発見し、又は回復した指定猟法許可証)を、環境大臣又は都道府県知事に返納しなければならない。
一
第11項の規定により読み替えて準用する第10条第2項の規定により許可が取り消されたとき。
二
第11項の規定により準用する第9条第4項の規定により定められた有効期間が満了したとき。
三
第7項の規定により指定猟法許可証の再交付を受けた後において亡失した指定猟法許可証を発見し、又は回復したとき。
10
環境大臣又は都道府県知事は、第4項の規定に違反し、又は第6項の規定により付された条件に違反した者に対し、次に掲げる場合は、当該違反に係る鳥獣を解放することその他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
一
鳥獣の保護のため必要があると認めるとき。
二
生態系の保護のため必要があると認めるとき。
11
第9条第2項、第4項及び第7項の規定は第4項の許可について、第10条第2項の規定は第4項の許可を受けた者について準用する。この場合において、第9条第7項中「許可証」とあるのは「指定猟法許可証」と、第10条第2項中「前項各号」とあるのは「第15条第10項各号」と読み替えるものとする。
12
第1項の規定により都道府県知事が指定する指定猟法禁止区域の全部又は一部について同項の規定により環境大臣が指定する指定猟法禁止区域が指定されたときは、当該都道府県知事が指定する当該指定猟法禁止区域は、第2項及び第3項の規定にかかわらず、それぞれ、その指定が解除され、又は環境大臣が指定する当該指定猟法禁止区域と重複する区域以外の区域に変更されたものとみなす。
13
環境大臣又は都道府県知事は、指定猟法禁止区域の指定をしたときは、環境省令で定めるところにより、当該指定猟法禁止区域の区域内にこれを表示する標識を設置しなければならない。
(使用禁止猟具の所持規制)
第16条
第12条第1項第3号に規定する猟法に使用される猟具であって環境省令で定めるもの(以下この条において「使用禁止猟具」という。)は、鳥獣の捕獲等の目的で所持してはならない。ただし、第9条第1項の許可を受けた者又は従事者が、当該許可に係る使用禁止猟具を用いて当該許可に係る捕獲等をする目的で所持する場合は、この限りでない。
2
使用禁止猟具は、販売し、又は頒布してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一
第9条第1項の許可を受けた者又は従事者に当該許可に係る使用禁止猟具を販売し、又は頒布するとき。
二
輸出される使用禁止猟具を、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、環境大臣に届け出て販売し、又は頒布するとき。
3
環境大臣は、第1項の環境省令を定めようとするときは農林水産大臣及び経済産業大臣に、前項第2号の環境省令を定めようとするときは経済産業大臣に、協議しなければならない。
(土地の占有者の承諾)
第17条
垣、さくその他これに類するもので囲まれた土地又は作物のある土地において、鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をしようとする者は、あらかじめ、その土地の占有者の承諾を得なければならない。
(鳥獣の放置等の禁止)
第18条
鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をした者は、適切な処理が困難な場合又は生態系に影響を及ぼすおそれが軽微である場合として環境省令で定める場合を除き、当該捕獲等又は採取等をした場所に、当該鳥獣又は鳥類の卵を放置してはならない。
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