第3節 鳥獣保護区(第28条―第33条)/鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律


(平成十四年七月十二日法律第88号)

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 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律(大正七年法律第32号)の全部を改正する。


    第3節 鳥獣保護区

(鳥獣保護区)
第28条  環境大臣又は都道府県知事は、鳥獣の保護を図るため特に必要があると認めるときは、鳥獣の種類その他鳥獣の生息の状況を勘案してそれぞれ次に掲げる区域を鳥獣保護区として指定することができる。
 環境大臣にあっては、国際的又は全国的な鳥獣の保護の見地からその鳥獣の保護のため重要と認める区域
 都道府県知事にあっては、地域の鳥獣の保護の見地からその鳥獣の保護のため重要と認める当該都道府県内の区域であって前号の区域以外の区域
 前項の規定による指定又はその変更は、鳥獣保護区の名称、区域、存続期間及び当該鳥獣保護区の保護に関する指針を定めてするものとする。
 環境大臣又は都道府県知事は、第1項の規定による指定をし、又はその変更をしようとするとき(変更にあっては、鳥獣保護区の区域を拡張するときに限る。次項から第6項までにおいて同じ。)は、あらかじめ、関係地方公共団体の意見を聴かなければならない。
 環境大臣又は都道府県知事は、第1項の規定による指定をし、又はその変更をしようとするときは、あらかじめ、環境省令で定めるところにより、その旨を公告し、公告した日から起算して十四日を経過する日までの間、当該鳥獣保護区の名称、区域、存続期間及び当該鳥獣保護区の保護に関する指針の案(次項及び第6項において「指針案」という。)を公衆の縦覧に供しなければならない。
 前項の規定による公告があったときは、第1項の規定による指定をし、又はその変更をしようとする区域の住民及び利害関係人は、前項に規定する期間が経過する日までの間に、環境大臣又は都道府県知事に指針案についての意見書を提出することができる。
 環境大臣又は都道府県知事は、指針案について異議がある旨の前項の意見書の提出があったとき、その他鳥獣保護区の指定又は変更に関し広く意見を聴く必要があると認めるときは、公聴会を開催するものとする。
 鳥獣保護区の存続期間は、二十年を超えることができない。ただし、二十年以内の期間を定めてこれを更新することができる。
 環境大臣又は都道府県知事は、鳥獣の生息の状況の変化その他の事情の変化により第1項の規定による指定の必要がなくなったと認めるとき、又はその指定を継続することが適当でないと認めるときは、その指定を解除しなければならない。
 第2項並びに第15条第2項、第3項及び第13項の規定は第7項ただし書の規定による更新について、第3条第3項の規定は第1項の規定により環境大臣が行う指定及びその変更(鳥獣保護区の区域を拡張するものに限る。)について、第4条第3項及び第12条第3項の規定は第1項の規定により都道府県知事が行う指定及びその変更(第4条第3項の場合にあっては、鳥獣保護区の区域を拡張するものに限る。)について、第15条第2項、第3項及び第13項の規定は第1項の規定による指定及びその変更について準用する。この場合において、同条第2項中「その旨並びにその名称、区域及び存続期間」とあるのは「その旨並びに鳥獣保護区の名称、区域、存続期間及び当該鳥獣保護区の保護に関する指針」と、同条第3項中「前項の規定による公示」とあるのは「第28条第9項において読み替えて準用する前項の規定による公示」と読み替えるものとする。
10  第12条第3項の規定は第8項の規定により都道府県知事が行う鳥獣保護区の指定の解除について、第15条第2項及び第3項の規定は第8項の規定による指定の解除について準用する。この場合において、同条第2項中「その旨並びにその名称、区域及び存続期間」とあるのは「その旨及び解除に係る区域」と、同条第3項中「前項の規定による公示」とあるのは「第28条第10項において読み替えて準用する前項の規定による公示」と読み替えるものとする。
11  鳥獣保護区の区域内の土地又は木竹に関し、所有権その他の権利を有する者は、正当な理由がない限り、環境大臣又は都道府県知事が当該土地又は木竹に鳥獣の生息及び繁殖に必要な営巣、給水、給餌等の施設を設けることを拒んではならない。

(特別保護地区)
第29条  環境大臣又は都道府県知事は、それぞれ鳥獣保護区の区域内で鳥獣の保護又は鳥獣の生息地の保護を図るため特に必要があると認める区域を特別保護地区として指定することができる。
 特別保護地区の存続期間は、当該特別保護地区が属する鳥獣保護区の存続期間の範囲内において環境大臣又は都道府県知事が定める期間とする。
 環境大臣又は都道府県知事は、鳥獣の生息の状況の変化その他の事情の変化により第1項の規定による指定の必要がなくなったと認めるとき、又はその指定を継続することが適当でないと認めるときは、その指定を解除しなければならない。
 第2項の規定は第1項の規定による指定の変更について、第3条第3項の規定は第1項の規定により環境大臣が行う指定及びその変更(特別保護地区の区域を拡張し、又は存続期間を延長するものに限る。)について、第4条第3項及び第12条第3項の規定は第1項の規定により都道府県知事が行う指定及びその変更(第4条第3項の場合にあっては、特別保護地区の区域を拡張し、又は存続期間を延長するものに限る。)について、第15条第2項、第3項及び第13項並びに前条第2項から第6項までの規定は第1項の規定による指定及びその変更(同条第3項から第6項までの場合にあっては、特別保護地区の区域を拡張し、又は存続期間を延長するものに限る。)について準用する。この場合において、第12条第3項中「届け出なければ」とあるのは「協議しなければ」と、第15条第2項中「その旨並びにその名称、区域及び存続期間」とあるのは「その旨並びに特別保護地区の名称、区域、存続期間及び当該特別保護地区の保護に関する指針」と、同条第3項中「前項の規定による公示」とあるのは「第29条第4項において読み替えて準用する前項の規定による公示」と読み替えるものとする。
 第12条第3項の規定は第3項の規定により都道府県知事が行う指定の解除について、第15条第2項及び第3項の規定は第3項の規定による指定の解除について準用する。この場合において、第12条第3項中「届け出なければ」とあるのは「協議しなければ」と、第15条第2項中「その旨並びにその名称、区域及び存続期間」とあるのは「その旨及び解除に係る区域」と、同条第3項中「前項の規定による公示」とあるのは「第29条第5項において読み替えて準用する前項の規定による公示」と読み替えるものとする。
 環境大臣は、第4項の規定により読み替えて準用する第12条第3項の規定による協議を受けた場合(第1項の規定による指定の変更の場合にあっては、特別保護地区の区域を拡張し、又は存続期間を延長するときに限る。)は、農林水産大臣に協議しなければならない。
 特別保護地区の区域内においては、次に掲げる行為は、第1項の規定により環境大臣が指定する特別保護地区(以下「国指定特別保護地区」という。)にあっては環境大臣の、同項の規定により都道府県知事が指定する特別保護地区(以下「都道府県指定特別保護地区」という。)にあっては都道府県知事の許可を受けなければ、してはならない。ただし、鳥獣の保護に支障がないと認められる行為として国指定特別保護地区にあっては環境大臣が、都道府県指定特別保護地区にあっては都道府県知事がそれぞれ定めるものについては、この限りでない。
 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
 水面を埋め立て、又は干拓すること。
 木竹を伐採すること。
 前3号に掲げるもののほか、国指定特別保護地区にあっては環境大臣が、都道府県指定特別保護地区にあっては都道府県知事がそれぞれ指定する区域内において、鳥獣の保護に影響を及ぼすおそれがある行為として政令で定めるものを行うこと。
 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、国指定特別保護地区にあっては環境大臣に、都道府県指定特別保護地区にあっては都道府県知事にそれぞれ許可の申請をしなければならない。
 環境大臣又は都道府県知事は、前項の許可の申請があったときは、当該申請に係る行為が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第7項の許可をしなければならない。
 当該行為が鳥獣の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあるとき。
 当該行為が鳥獣の生息地の保護に重大な支障を及ぼすおそれがあるとき。
10  環境大臣又は都道府県知事は、鳥獣の保護又は鳥獣の生息地の保護のため必要があると認めるときは、第7項の許可に条件を付することができる。

(措置命令等)
第30条  環境大臣は国指定特別保護地区について、都道府県知事は都道府県指定特別保護地区について、鳥獣の保護のため必要があると認めるときは、特別保護地区の区域内において前条第7項の許可を受けて同項各号に掲げる行為をしている者に対し、その行為の実施方法について指示をすることができる。
 環境大臣は国指定特別保護地区について、都道府県知事は都道府県指定特別保護地区について、鳥獣の保護又は鳥獣の生息地の保護のために必要があると認めるときは、前条第7項の規定に違反した者又は同条第10項の規定により付された条件に違反した者に対し、これらの保護のために必要な限度において、その行為の中止を命じ、又はこれらの者若しくはこれらの者から当該土地、建築物その他の工作物若しくは物件についての権利を承継した者に対し、相当の期限を定めて、原状回復を命じ、若しくは原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
 前項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置(以下「原状回復等」という。)を命じようとする場合において、過失がなくて当該原状回復等を命ずべき者を確知することができないときは、環境大臣又は都道府県知事は、その者の負担において、当該原状回復等を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、当該原状回復等を行うべき旨及びその期限までに当該原状回復等を行わないときは、環境大臣若しくは都道府県知事又はその命じた者若しくは委任した者が当該原状回復等を行う旨をあらかじめ公告しなければならない。
 前項の規定により原状回復等を行おうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

(実地調査)
第31条  環境大臣又は都道府県知事は、第28条第1項又は第29条第1項若しくは第7項第4号の規定による指定をするための実地調査に必要な限度において、その職員に、他人の土地に立ち入らせることができる。
 環境大臣又は都道府県知事は、その職員に前項の規定による立入りをさせようとするときは、あらかじめ、土地の所有者又は占有者にその旨を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。
 第1項の規定による立入りをする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
 土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。

(損失の補償)
第32条  国は第28条第1項の規定により環境大臣が指定する鳥獣保護区(以下「国指定鳥獣保護区」という。)について、都道府県知事は同項の規定により都道府県知事が指定する鳥獣保護区(以下「都道府県指定鳥獣保護区」という。)について、同条第11項の規定により施設を設置されたため、第29条第7項の許可を受けることができないため、又は同条第10項の規定により条件を付されたため損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失の補償をする。
 前項の補償を受けようとする者は、環境大臣又は都道府県知事にその請求をしなければならない。
 環境大臣又は都道府県知事は、前項の請求を受けたときは、補償すべき金額を決定し、その請求をした者に通知しなければならない。
 前項の規定による金額の決定に不服がある者は、同項の規定による通知を受けた日から起算して三月を経過する日までの間に、訴えをもってその増額の請求をすることができる。
 前項の訴えにおいては、国又は都道府県を被告とする。

(国指定鳥獣保護区と都道府県指定鳥獣保護区との関係)
第33条  都道府県指定鳥獣保護区の区域の全部又は一部について国指定鳥獣保護区が指定されたときは、当該都道府県指定鳥獣保護区は、第28条第2項並びに同条第9項及び第10項において準用する第15条第2項及び第3項の規定にかかわらず、それぞれ、その指定が解除され、又は当該国指定鳥獣保護区の区域と重複する区域以外の区域に変更されたものとみなす。

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