第7章 雑則(第43条―第54条)/海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律


(昭和四十五年十二月二十五日法律第136号)

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最終改正:平成一五年七月一六日法律第119号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年十二月十三日法律第152号(未施行)
平成十五年七月十六日法律第119号(未施行)
 

   第7章 雑則

(船舶等の廃棄の規制)
第43条  何人も、船舶、海洋施設又は航空機(以下「船舶等」という。)を海洋に捨ててはならない。ただし、船舶等(政令で定めるものを除く。)を政令で定める廃棄海域及び廃棄方法に関する基準に従つて捨てる場合又は遭難した船舶等であつて除去することが困難なものを放置する場合は、この限りでない。
 前項ただし書の規定により船舶等を海洋に捨てる場合において、その船舶等が政令で定める大きさ以上の大きさの船舶等(遭難した船舶等であつて除去することが困難なものを除く。)であるときは、当該船舶等を海洋に捨てようとする者は、その廃棄に関する計画が同項ただし書の基準に適合するものであることについて、あらかじめ、確認の申請書を提出して、海上保安庁長官の確認を受けなければならない。
 海上保安庁長官は、前項の申請書を受理した場合において、その廃棄に関する計画が第1項ただし書の基準に適合するものであることを確認したときは、申請者に船舶等廃棄確認済証を交付しなければならない。
 船舶等廃棄確認済証の交付を受けた者は、当該船舶等の廃棄に従事する船舶その他の施設の内部(当該船舶等を自航させて捨てようとするときは、当該船舶等の内部)に、船舶等廃棄確認済証を備え置かなければならない。
 前3項に定めるもののほか、確認の申請書の様式、船舶等廃棄確認済証の様式その他確認に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
 第3章及び第4章の規定は、船舶又は海洋施設若しくは航空機から船舶等を捨てる場合には、適用しない。

(排出油防除計画)
第43条の2  海上保安庁長官は、海上保安管区の区域その他の事情を考慮して国土交通省令で定める海域ごとに、油が著しく大量に排出された場合における排出油の防除に関する計画(以下「排出油防除計画」という。)を作成するものとする。
 排出油防除計画は、前項の国土交通省令で定める海域に係る次の事項について定めるものとする。
 油が著しく大量に排出された場合における海洋の汚染の想定に関すること。
 前号の場合における排出油の防除のために必要な油回収船その他の船舶、機械器具及び資材の整備の目標に関すること。
 第1号の場合における排出油の防除のための関係行政機関、関係地方公共団体、船舶所有者の団体その他の関係者との連絡及び情報の交換に関すること。
 第1号の場合における排出油の防除及びこれに伴う危険の防止に関すること。
 海上保安庁長官は、第1項の規定により排出油防除計画を作成しようとするときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長の意見を聴かなければならない。これを修正しようとするときも、同様とする。
 海上保安庁長官は、第1項の規定により排出油防除計画を作成したときは、速やかに、これを前項に規定する者に通知するとともに、その要旨を公表しなければならない。これを修正したときも、同様とする。

(排出油の防除に関する協議会)
第43条の3  管区海上保安本部長、タンカーの船舶所有者、油の取扱いを行う海洋施設等の設置者、前条第3項に規定する者その他の関係者は、同条第1項の国土交通省令で定める海域のうち港湾及びその周辺海域その他の海域ごとに、共同して次の事項を行う協議会を組織することができる。
 当該海域における排出油の防除に関する自主基準の作成
 排出油の防除に関する技術の調査及び研究
 排出油の防除に関する教育及び共同訓練の実施
 その他排出油の防除に関する重要事項の協議
 前項の協議会は、当該協議会が組織された海域に係る排出油防除計画について、海上保安庁長官に対し、意見を述べることができる。

(油又は有害液体物質による海洋の汚染の防止のための薬剤)
第43条の4  油又は有害液体物質による海洋の汚染の防止のために使用する薬剤であつて国土交通省令・環境省令で定めるものは、国土交通省令・環境省令で定める技術上の基準に適合するものでなければ、使用してはならない。
 前項の薬剤は、その用法に従い、当該海洋の汚染状況及び当該海域の状況に応じて、適切に使用しなければならない。

(有害な物質の容器、表示、積載方法等)
第43条の5  船舶によりばら積み以外の方法で行う第38条第1項第4号の国土交通省令で定める物質の輸送は、容器、表示、積載方法その他その物質の排出による海洋の汚染を防止するために必要な輸送方法に関する事項に関し国土交通省令で定める基準に従つて行わなければならない。
 国土交通大臣は、前項の物質の輸送が同項の国土交通省令で定める基準に適合して行われていないと認められるときは、当該船舶の船舶所有者又は船長に対し、輸送方法を改善すべきことを命ずることができる。

(粉砕設備等の型式承認等)
第43条の6  海洋の汚染又は海上災害の防止のために使用する粉砕設備(船舶発生廃棄物を粉砕することにより処理する設備をいう。)その他の設備又はオイルフェンス、薬剤その他の資材であつて国土交通省令で定めるもの(以下「粉砕設備等」という。)を製造する者は、当該粉砕設備等が国土交通省令で定める技術上の基準に適合することについて、当該粉砕設備等の型式ごとに国土交通大臣の型式承認を受けるとともに、当該型式承認を受けた粉砕設備等ごとに国土交通大臣又は国土交通大臣の登録を受けた者の検定を受けることができる。
 船舶安全法第9条第4項及び第11条の規定は前項の検定について、同法第3章第1節(第25条の63から第25条の66までを除く。)及び第29条ノ五第1項の規定は前項の登録、登録を受けた者及び登録を受けた者が行う検定について準用する。この場合において、同法第25条の47第1項第1号中「別表第一」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律別表第三」と、同条第2項第1号中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第25条の54中「第25条の26」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第43条の6第2項において準用する船舶安全法第25条の26」と読み替えるものとする。

(港湾における廃油処理施設等の整備計画)
第44条  港湾管理者は、当該港湾の港湾区域及びその周辺地域において生ずる廃油、廃有害液体物質等及び廃棄物(以下この条において「廃油等」という。)の種類及び量等に照らし、当該港湾区域及びその周辺海域において船舶又は海洋施設から廃油等が排出され、海洋が汚染されることを防止するため必要があると認めるときは、当該港湾において廃油処理施設、廃有害液体物質等処理施設及び廃棄物処理施設並びに廃棄物の処理場所が確保されるようこれらの建設又は配置について港湾法(昭和二十五年法律第218号)第3条の3第1項の港湾計画その他の港湾の整備に関する計画に定めなければならない。

(海洋の汚染状況の監視等)
第45条  海上保安庁長官は、本邦の沿岸海域における海洋の汚染状況について、必要な監視を行なわなければならない。
 海上保安庁長官は、著しい海洋の汚染があると認めるときは、その汚染の状況について、当該汚染海域を地先水面とする地方公共団体の長に通知するものとする。

(水路業務及び気象業務の成果の活用等)
第46条  海上保安庁長官及び気象庁長官は、水路業務又は気象業務による成果及び資料を海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全並びに海上災害の防止のために活用するとともに、これらの業務に関連する海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全並びに海上災害の防止のための科学的調査を実施するものとする。

(関係行政機関の協力)
第47条  国土交通大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長又は関係する独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人をいう。第51条の3第1項において同じ。)の長に対し、海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全に関し、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めることができる。
 関係地方公共団体の長は、海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全のため必要があると認めるときは、この法律の施行に関し、国土交通大臣に対し、意見を述べることができる。
 農林水産大臣は、油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却により漁場の効用が著しく低下し、又は低下するおそれがあると認められるときは、国土交通大臣に対し、この法律の施行に関し、当該漁場及びその周辺海域における油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却の規制のための適切な措置を講ずることを要請することができる。

(報告の徴収等)
第48条  国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、廃油処理事業者又は自家用廃油処理施設の設置者に対し、その事業又はその廃油処理施設による廃油の処理に関し報告をさせることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、船舶所有者若しくは船長、海洋施設の設置者若しくは管理者又は航空機の使用者に対し、当該船舶、海洋施設又は航空機に係る油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却その他油、有害液体物質等又は廃棄物の取扱いに関する作業に関し報告をさせることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、第39条の3各号に掲げる者、特定タンカーの船舶所有者又は第40条の2第1項各号に掲げる者に対し、オイルフェンス、薬剤その他の資材の備付け、油回収船若しくは特定油を回収するための機械器具の配備又は同項の油濁防止緊急措置手引書の作成、備置き若しくは掲示に関し報告をさせることができる。
 国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、廃油処理事業者又は自家用廃油処理施設の設置者の事務所その他の事業場に立ち入り、廃油処理設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、船舶若しくは海洋施設等又は船舶所有者若しくは海洋施設等の設置者若しくは管理者の事務所に立ち入り、海洋汚染防止設備等、油濁防止規程、第7条の2第1項又は第40条の2第1項の油濁防止緊急措置手引書、油記録簿、有害液体物質記録簿、船舶発生廃棄物汚染防止規程、船舶発生廃棄物記録簿、海洋汚染防止証書、条約証書、海洋施設発生廃棄物汚染防止規程、焼却設備その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、第39条の3各号に掲げる船舶若しくは施設又は同条の国土交通省令で定める場所に立ち入り、オイルフェンス、薬剤その他の資材を検査させることができる。
 前3項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
 第4項から第6項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(油記録簿等の写しの証明)
第49条  前条第5項の規定により船舶若しくは海洋施設又は船舶所有者若しくは海洋施設の管理者の事務所に立ち入つた職員は、この法律の施行に必要な限度において、油記録簿、有害液体物質記録簿又は船舶発生廃棄物記録簿の記載事項の写しを作成し、その写しが真正である旨の証明を船長若しくは船舶所有者又は海洋施設の管理者に対して求めることができる。

(指導等)
第49条の2  国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、船舶所有者、船長その他油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却その他の海洋の汚染又は海上災害の防止と密接な関連を有する業務に携わる者に対し、これらの者が海洋の汚染又は海上災害の防止の見地に照らしてその業務を適正に処理するよう必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

(国の援助)
第50条  国は、海洋汚染防止設備等、廃油処理施設、油回収船その他海洋の汚染又は海上災害を防止するための設備、施設又は船舶の設置若しくは保有又は改善に必要な資金の確保、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。

(研究及び調査の推進等)
第51条  国は、船舶及び海洋施設からの油、有害液体物質等及び廃棄物の排出の防止、廃油及び廃船の処理、排出された油、有害液体物質等及び危険物の除去並びに海上火災の防除に関する技術の研究及び調査その他海洋の汚染及び海上災害の防止に関する研究及び調査を推進し、その成果の普及に努めるものとする。

(国際協力の推進)
第51条の2  国は、海洋の汚染及び海上災害の防止に関する国際的な連携の確保及び技術協力の推進、海外の地域における海上防災のための緊急援助の実施その他の海洋の汚染及び海上災害の防止に関する国際協力の推進に努めるものとする。

(手数料の納付)
第51条の3  次の各号のいずれかに掲げる者(国及び独立行政法人(業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を除く。)は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国に納付しなければならない。
 第9条の2第4項の確認(海上保安庁長官が行うものに限る。)を受けようとする者
 第11条の登録を受けようとする者
 法定検査又は第17条の19の検査を受けようとする者
 海洋汚染防止証書又は臨時海洋汚染防止証書の交付を受けようとする者(船級協会が船級の登録をした検査対象船舶に係るこれらの証書の交付を受けようとする者に限る。)
 国際海洋汚染防止証書の交付を受けようとする者
 第19条の3第1項又は第19条の4第1項の検査を受けようとする者
 海洋汚染防止証書、臨時海洋汚染防止証書、海洋汚染防止検査手帳、国際海洋汚染防止証書若しくは焼却設備検査証の再交付又は書換えを受けようとする者
 第43条の6第1項の型式承認又は検定(国土交通大臣が行うものに限る。)を受けようとする者
 前項の手数料の納付は、収入印紙をもつてしなければならない。

(総トン数)
第51条の4  この法律を適用する場合における総トン数は、次の各号に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める総トン数とする。
 船舶のトン数の測度に関する法律(昭和五十五年法律第40号。以下「トン数法」という。)第8条第1項の国際トン数証書又は同条第7項の国際トン数確認書の交付を受けている日本船舶 トン数法第4条第1項の国際総トン数
 前号に定める日本船舶以外の日本船舶(次号に定めるものを除く。) トン数法第5条第1項の総トン数
 第1号に定める日本船舶以外の日本船舶であつてトン数法附則第3条第1項の規定の適用があるもの 同項本文の規定による総トン数
 外国船舶 国土交通省令で定める総トン数

(適用除外)
第52条  この法律の規定は、放射性物質による海洋の汚染及びその防止については、適用しない。

(権限の委任)
第53条  この法律の規定により国土交通大臣又は海上保安庁長官の権限に属する事項は、国土交通省令で定めるところにより、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)又は管区海上保安本部長に行わせることができる。
 地方運輸局長又は管区海上保安本部長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の規定によりその権限に属させられた事項の一部を運輸支局長、地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長又は管区海上保安本部の事務所の長に行わせることができる。

(経過措置)
第54条  この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置及び経過措置に関する罰則を含む。)を定めることができる。

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