第2章 航空機騒音による障害の防止等(第3条―第17条)/公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律


(昭和四十二年八月一日法律第110号)

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最終改正:平成一五年七月一八日法律第124号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年七月十八日法律第124号(未施行)
 

   第2章 航空機騒音による障害の防止等

(航行の方法の指定)
第3条  国土交通大臣は、公共用飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害を防止し、又は軽減するため必要があると認めるときは、航空交通の安全を阻害しない限度において、当該飛行場において航空機が離陸し、又は着陸することができる経路又は時間その他当該飛行場及びその周辺における航空機の航行の方法を告示で指定することができる。
 航空機は、前項の規定による指定があつたときは、航行の安全を確保するためやむを得ないと認められる場合その他国土交通省令で定める場合を除き、これに従わなければならない。

(特定飛行場の設置者及び使用者の責務)
第4条  特定飛行場の設置者はこの法律の規定による措置、航空機の騒音により生ずる障害の防止に必要な施設の整備等を行なうことにより、航空機の離陸又は着陸のため特定飛行場を使用する者は航空機の航行の方法の改善、特定飛行場の設置者が行なう措置に要する費用の負担等を行なうことにより、ともに特定飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害の防止等に努めなければならない。

(学校等の騒音防止工事の助成)
第5条  特定飛行場の設置者は、地方公共団体その他の者が当該飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害を防止し、又は軽減するため、次の施設について必要な工事を行なうときは、その者に対し、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、その費用の全部又は一部を補助するものとする。
 学校教育法(昭和二十二年法律第26号)第1条に規定する学校
 医療法(昭和二十三年法律第205号)第1条の5第1項に規定する病院
 前2号の施設に類する施設で政令で定めるもの

(共同利用施設の助成)
第6条  特定飛行場の設置者は、当該飛行場の周辺地域をその区域とする市(特別区を含む。以下同じ。)町村で航空機の騒音によりその周辺地域の住民の生活が著しく阻害されていると認められるものが、その障害の緩和に資するため、学習、集会等の用に供するための施設その他の一般住民の生活に必要な共同利用施設で政令で定めるものの整備について必要な措置をとるときは、当該市町村に対し、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、その費用の一部を補助することができる。

(資金の融通等)
第7条  国は、第5条の工事を行なう者又は前条の措置をとる市町村に対し、必要な資金の融通又はあつせんその他の援助に努めるものとする。

(国の普通財産の譲渡等)
第8条  国は、第5条の工事又は第6条の措置に係る事業の用に供するため必要があると認めるときは、地方公共団体その他の者に対し、普通財産を譲渡し、又は貸し付けることができる。

(住宅の騒音防止工事の助成)
第8条の2  特定飛行場の設置者は、政令で定めるところにより航空機の騒音により生ずる障害が著しいと認めて国土交通大臣が指定する特定飛行場の周辺の区域(以下「第一種区域」という。)に当該指定の際現に所在する住宅(人の居住の用に供する建物又は建物の部分をいう。以下同じ。)について、その所有者又は当該住宅に関する所有権以外の権利を有する者が航空機の騒音により生ずる障害を防止し、又は軽減するため必要な工事を行なうときは、その工事に関し助成の措置をとるものとする。

(移転の補償等)
第9条  特定飛行場の設置者は、政令で定めるところにより第一種区域のうち航空機の騒音により生ずる障害が特に著しいと認めて国土交通大臣が指定する区域(以下「第二種区域」という。)に当該指定の際現に所在する建物、立木竹その他土地に定着する物件(以下「建物等」という。)の所有者が当該建物等を第二種区域以外の地域に移転し、又は除却するときは、当該建物等の所有者及び当該建物等に関する所有権以外の権利を有する者に対し、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、当該移転又は除却により通常生ずべき損失を補償することができる。
 特定飛行場の設置者は、政令で定めるところにより、第二種区域に所在する土地の所有者が当該土地の買入れを申し出るときは、予算の範囲内において、当該土地を買い入れることができる。
 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和五十三年法律第26号)第10条の規定は、前項の規定により買い入れられた土地について準用する。

(緑地帯等の整備)
第9条の2  特定飛行場の設置者は、政令で定めるところにより第二種区域のうち新たに航空機の騒音による障害が発生することを防止し、あわせてその周辺における生活環境の改善に資する必要があると認めて国土交通大臣が指定する区域(以下「第三種区域」という。)に所在する土地で前条第2項の規定により買い入れたものが緑地帯その他の緩衝地帯として整備されるよう必要な措置をとるものとする。
 特定飛行場の設置者は、前項の土地以外の第三種区域に所在する土地についても、できる限り、緑地帯その他の緩衝地帯として整備されるよう適当な措置をとるものとする。

(空港周辺整備計画)
第9条の3  空港整備法(昭和三十一年法律第80号)第2条第1項に規定する第一種空港又は第二種空港であり、その周辺地域について第一種区域が指定されている特定飛行場で、当該第一種区域が市街化されているため、その区域について、新たに航空機の騒音による障害が発生することを防止し、又は航空機の騒音により生ずる障害を軽減し、あわせて生活環境の改善に資するための計画的な整備を促進する必要があると認められるものは、政令で周辺整備空港として指定する。
 前項の指定があつたときは、当該周辺整備空港に係る第一種区域を管轄する都道府県知事は、当該周辺整備空港の設置者と協議し、その同意を得て、次の事項について空港周辺整備計画を策定しなければならない。
 第3号イ及びロに掲げる整備を行なうための第一種区域に所在する土地の取得に関する事項
 第一種区域内から住居を移転する者の住宅等の用に供する土地の取得及び造成その他前号に掲げる事項の実施を促進するための措置に関する事項
 第1号に掲げる事項の実施により取得された土地その他周辺整備空港の設置者、地方公共団体又は次章の規定による独立行政法人空港周辺整備機構が所有する第一種区域に所在する土地についての次に掲げる整備に関する事項
 緑地帯その他の緩衝地帯とするための整備
 その他航空機の騒音によりその機能が害されるおそれの少ない施設の用に供するための整備
 前号に掲げる事項の実施により整備された土地の管理又は処分に関する事項
 前各号に掲げる事項の実施主体に関する事項
 都道府県知事は、前項の規定により空港周辺整備計画を策定しようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。ただし、当該周辺整備空港の設置者が国土交通大臣であるときは、この限りでない。
 第2項の場合において、当該周辺整備空港に係る第一種区域を管轄する都道府県知事が二以上あるときは、当該都道府県知事が共同して空港周辺整備計画を策定するものとする。
 第2項の空港周辺整備計画は、公害防止計画、都市計画その他の環境の保全又は地域の振興若しくは整備に関する国又は地方公共団体の計画に適合したものでなければならない。

(損失の補償)
第10条  特定飛行場の設置者は、政令で定めるところにより、当該飛行場における航空機の離陸又は着陸のひん繁な実施により、従来適法に農業その他政令で定める事業を営んでいた者がその事業の経営上損失をこうむつたときは、その損失を補償する。
 前項の規定により補償する損失は、通常生ずべき損失とする。

(損失補償の申請)
第11条  前条の規定による損失の補償(新東京国際空港に係るものを除く。)を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、その者の住所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して、損失補償申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
 都道府県知事は、前項の申請書を受理したときは、その意見を記載した書面を当該申請書に添えて、これを国土交通大臣に送付しなければならない。
 国土交通大臣は、前項の書類を受理したときは、補償すべき損失の有無及び損失を補償すべき場合には補償金の額を決定し、遅滞なく、これを都道府県知事を経由して当該申請者に通知しなければならない。

(異議の申出)
第12条  前条第3項の規定による決定に不服がある者は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内に、国土交通省令で定める手続に従い、国土交通大臣に対して異議を申し出ることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による申出があつたときは、その申出のあつた日の翌日から起算して三十日以内にあらためて補償すべき損失の有無及び損失を補償すべき場合には補償金の額を決定し、これを申出人に通知しなければならない。

(補償金の交付)
第13条  政府は、前条第1項の規定による異議の申出がないときは、同項の期間の満了の日の翌日から起算して三十日以内に、同項の規定による異議の申出があつた場合において同条第2項の規定による決定があつたときは、同項の通知の日の翌日から起算して三十日以内に、補償を受けるべき者に対し、当該補償金を交付する。

(増額請求の訴え)
第14条  第12条第2項の規定による決定に不服がある者は、その決定の通知を受けた日から三月以内に、訴えをもつてその増額を請求することができる。
 前項の訴えにおいては、国を被告とする。

(争訟の方式)
第15条  第11条第3項の規定による決定に不服がある者は、第12条第1項及び前条第1項の規定によることによつてのみ争うことができる。

(新東京国際空港に係る損失補償の手続等)
第16条  新東京国際空港に係る第10条の規定による損失の補償については、当事者間の協議により定める。協議がととのわないとき、又は協議することができないときは、当事者は、国土交通大臣の裁定を申請することができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による裁定の申請を受理したときは、その旨を他の当事者に通知し、期間を指定して答弁書を提出する機会を与えなければならない。
 国土交通大臣は、第1項の裁定をしたときは、遅滞なく、その旨を当事者に通知しなければならない。
 損失の補償をすべき旨を定める裁定においては、補償金の額並びにその支払の時期及び方法を定めなければならない。

第17条  前条第1項の裁定のうち補償金の額について不服のある者は、その裁定の通知を受けた日から三月以内に、訴えをもつてその金額の増減を請求することができる。
 前項の訴えにおいては、他の当事者を被告とする。
 前条第1項の裁定についての異議申立てにおいては、補償金の額についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。
 前条第1項の裁定のうち補償金の額について不服がある者は、第1項の規定によることによつてのみ争うことができる。

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