第2節 保全(第25条―第30条)/自然環境保全法


(昭和四十七年六月二十二日法律第85号)

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最終改正:平成一四年七月一二日法律第88号


    第2節 保全

(特別地区)
第25条  環境大臣は、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、特別地区を指定することができる。
 第14条第4項及び第5項の規定は、特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 環境大臣は、特別地区を指定し、又はその区域を拡張するときは、あわせて、当該自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内において次項の許可を受けないで行なうことができる木竹の伐採(第10項に規定する行為に該当するものを除く。)の方法及びその限度を農林水産大臣と協議して指定するものとする。自然環境保全地域に関する保全計画で当該特別地区に係るものの変更(第23条第2項第3号に掲げる事項に係る変更以外の変更を除く。)をするときも、同様とする。
  特別地区内においては、次に掲げる行為は、環境大臣の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為、第1号若しくは第3号に掲げる行為で森林法第25条第1項若しくは第2項若しくは第25条の2第1項若しくは第2項の規定により指定された保安林の区域若しくは同法第41条の規定により指定された保安施設地区(第28条第1項において「保安林等の区域」という。)内において同法第34条第2項(同法第44条において準用する場合を含む。)の許可を受けた者が行う当該許可に係るもの又は第2号に掲げる行為で前項の規定により環境大臣が指定する方法により当該限度内において行うものについては、この限りでない。
 第17条第1項第1号から第5号までに掲げる行為
 木竹を伐採すること。
 環境大臣が指定する湖沼又は湿原及びこれらの周辺一キロメートルの区域内において当該湖沼若しくは湿原又はこれらに流水が流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。
 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地以外の地域のうち環境大臣が指定する区域内において車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。
 第17条第2項の規定は、前項の許可について準用する。
 環境大臣は、第4項各号に掲げる行為で環境省令で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
 特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第4項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
 特別地区が指定され、若しくはその区域が拡張された際当該特別地区内において第4項第1号若しくは第2号に掲げる行為に着手し、又は同項第3号に規定する湖沼若しくは湿原が指定された際同号に規定する区域内において同号に掲げる行為に着手している者は、その指定又は区域の拡張の日から起算して六月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について環境大臣に届け出たときは、第4項の許可を受けたものとみなす。
10  次の各号に掲げる行為については、第4項及び第7項の規定は、適用しない。
 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行なう行為
 法令に基づいて国又は地方公共団体が行なう行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの

(野生動植物保護地区)
第26条  環境大臣は、特別地区内における特定の野生動植物の保護のために特に必要があると認めるときは、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、当該保護すべき野生動植物の種類ごとに、野生動植物保護地区を指定することができる。
 第14条第4項及び第5項の規定は、野生動植物保護地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
  何人も、野生動植物保護地区内においては、当該野生動植物保護地区に係る野生動植物(動物の卵を含む。)を捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷してはならない。ただし、次の各号に掲げる場合は、この限りでない。
 前条第4項の許可を受けた行為(第30条において準用する第21条第1項後段の規定による協議に係る行為を含む。)を行うためにする場合
 非常災害のために必要な応急措置を行うためにする場合
 自然環境保全地域に関する保全事業を執行するためにする場合
 法令に基づいて国又は地方公共団体が行う行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるものを行うためにする場合
 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるものを行うためにする場合
 前各号に掲げるもののほか、環境大臣が特に必要があると認めて許可した場合
 第17条第2項の規定は、前項第6号の許可について準用する。

(海中特別地区)
第27条  環境大臣は、自然環境保全地域に関する保全計画に基づいて、その区域内に、海中特別地区を指定することができる。
 第14条第4項及び第5項の規定は、海中特別地区の指定及び指定の解除並びにその区域の変更について準用する。
 海中特別地区内においては、次の各号に掲げる行為は、環境大臣の許可を受けなければ、してはならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行う行為又は第1号から第3号まで及び第6号に掲げる行為で漁具の設置その他漁業を行うために必要とされるものについては、この限りでない。
 工作物を新築し、改築し、又は増築すること。
 海底の形質を変更すること。
 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
 海面を埋め立て、又は干拓すること。
 熱帯魚、さんご、海そうその他これらに類する動植物で、海中特別地区ごとに環境大臣が農林水産大臣の同意を得て指定するものを捕獲し、若しくは殺傷し、又は採取し、若しくは損傷すること。
 物を係留すること。
 第17条第2項の規定は、前項の許可について準用する。
 環境大臣は、第3項各号に掲げる行為で環境省令で定める基準に適合しないものについては、同項の許可をしてはならない。
 海中特別地区内において非常災害のために必要な応急措置として第3項各号に掲げる行為をした者は、その行為をした日から起算して十四日以内に、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
 海中特別地区が指定され、又はその区域が拡張された際当該海中特別地区内において第3項各号に掲げる行為に着手している者は、その指定又は区域の拡張の日から起算して六月間は、同項の規定にかかわらず、引き続き当該行為をすることができる。
 前項に規定する者が同項の期間内に当該行為について環境大臣に届け出たときは、第3項の許可を受けたものとみなす。
 次の各号に掲げる行為については、第3項及び第6項の規定は、適用しない。
 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行なう行為
 法令に基づいて国又は地方公共団体が行なう行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの

(普通地区)
第28条  自然環境保全地域の区域のうち特別地区及び海中特別地区に含まれない区域(以下「普通地区」という。)内において次の各号に掲げる行為をしようとする者は、環境大臣に対し、環境省令で定めるところにより、行為の種類、場所、施行方法及び着手予定日その他環境省令で定める事項を届け出なければならない。ただし、第1号から第3号までに掲げる行為で森林法第34条第2項本文の規定に該当するものを保安林等の区域内においてしようとする者及び第1号から第3号までに掲げる行為で海面内において漁具の設置その他漁業を行なうために必要とされるものをしようとする者は、この限りでない。
 その規模が環境省令で定める基準をこえる建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること(改築又は増築後において、その規模が環境省令で定める基準をこえるものとなる場合における改築又は増築を含む。)。
 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地(海底を含む。)の形質を変更すること。
 鉱物を掘採し、又は土石を採取すること。
 水面を埋め立て、又は干拓すること。
 特別地区内の河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。
 環境大臣は、前項の規定による届出があつた場合において、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要があると認めるときは、その届出をした者に対して、その届出があつた日から起算して三十日以内に限り、当該自然環境の保全のために必要な限度において、その届出に係る行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
 環境大臣は、第1項の規定による届出があつた場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他前項の期間内に同項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、その理由が存続する間、同項の期間を延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、第1項の規定による届出をした者に対して、その旨及び期間を延長する理由を通知しなければならない。
 第1項の規定による届出をした者は、その届出をした日から起算して三十日を経過した後でなければ、当該届出に係る行為に着手してはならない。
 環境大臣は、当該自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、前項の期間を短縮することができる。
 次の各号に掲げる行為については、第1項から第3項までの規定は、適用しない。
 非常災害のために必要な応急措置として行なう行為
 自然環境保全地域に関する保全事業の執行として行なう行為
 法令に基づいて国又は地方公共団体が行なう行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、自然環境保全地域における自然環境の保全に支障を及ぼすおそれがないもので環境省令で定めるもの
 自然環境保全地域が指定され、又はその区域が拡張された際着手している行為

(報告及び検査等)
第29条  環境大臣は、自然環境保全地域における自然環境の保全のために必要な限度において、第25条第4項、第26条第3項第6号若しくは第27条第3項の許可を受けた者若しくは前条第2項の規定により行為を制限され、若しくは必要な措置をとるべき旨を命ぜられた者に対し、当該行為の実施状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、自然環境保全地域の区域内の土地若しくは建物内に立ち入り、第25条第4項各号、第26条第3項本文、第27条第3項各号若しくは前条第1項各号に掲げる行為の実施状況を検査させ、若しくはこれらの行為の自然環境に及ぼす影響を調査させることができる。
 前項の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(準用)
第30条  第18条の規定は自然環境保全地域の区域内における行為に対する命令について、第21条の規定は当該区域内において国の機関又は地方公共団体が行なう行為について、それぞれ準用する。この場合において、第18条第1項中「前条第1項の規定に違反し、又は同条第2項の規定により許可に附せられた条件」とあるのは「第25条第4項、第26条第3項若しくは第27条第3項の規定に違反し、若しくは第25条第5項、第26条第4項若しくは第27条第4項において準用する第17条第2項の規定により許可に附せられた条件に違反した者、第28条第1項の規定による届出をせず、同項各号に掲げる行為をした者又は同条第2項の規定による処分」と、第21条第1項中「第17条第1項ただし書又は第19条第3項第5号」とあるのは「第25条第4項、第26条第3項第6号又は第27条第3項」と、同条第2項中「第17条第3項」とあるのは「第25条第7項、第27条第6項又は第28条第1項」と、「したとき」とあるのは「したとき、又はしようとするとき」と、「同項」とあるのは「これら」と読み替えるものとする。

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